やまもとひろきのおもいで貯蓄。

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さようならとありがとうといってきますとはじめまして。

   

4月3日。
約3年前、ぼくは1年間暮らしたニュージーランドから故郷の岡山に帰ってきました。
そのときいくつか目標を立てました。
野菜ソムリエの資格をとること、本を誰よりたくさん読むこと、人格を向上させること、
そしてカナダに1年間行くための資金を貯めること。
約3年もかかったのは、正社員にならずダブルワークという道を選んだことも大きいのですが
(どうせ最初から辞めるつもりで勤めると考えると正社員の道を選べなかった)、
何よりたくさん本を読みたかったことが大きいと思っています。
ニュージーランドで暮らしていたころ、ぼくは全然本を読みませんでした。
もちろん日本の本がなかったことも大きいのですが、日本語にそんなに興味がなかったから。
でも日本に帰ってきて、「日本語ってすごくきれいなんだなぁ」と妙に感じてしまい、
無性にたくさんの本が読みたくなったのでした。
そして、この約3年で200冊くらいは読むことができました。
(もちろん短い本もあるし、数ではなく質が大事なのだけれど。)
自助論という本には「読書はたんなる知的たしなみでしかない。」と書かれています。
はっきり言って本当にそうで、いわば外に出てお金を使わないように、お金を貯めるために家にこもる暇つぶしの手段の一つでした。
それでも、有益なところがたくさんあって、ぼくの内側が少しずつきれいになっているのを読みながら感じていました。
どの本だったか忘れたのですが、絵國香織さんも20代のころ、人間と触れ合うよりも、
本とか映画とかに傾倒しすぎていた頃があった、と書いていらっしゃったので、
「あぁ、そういう時期があってもよいか」と勝手に思い、自分もそうしたのでありました。
そうして満足できるほど本を読んで、野菜ソムリエの資格も無事とって、
お金もどうにか貯めて、無事に4月3日に日本を発つことができました。
目的地はバンクーバー。
「なぜバンクーバーなの?」と行く前よく聞かれたのですが、
別にあまり深く考えたことはなくて、ただ同性愛に寛容な国だったりして、住みやすそう、っていう単純な理由からです。
あと、ニュージーランドが南半球だったから、今度は北半球に行ってみようと思いました。
職場の同僚のみんなや、学生時代の友達も行く前にはお祝いをしてくれて、
人ってあったかいんだなぁ、と改めて思いました。
たくさんプレゼントもいただきまして、本当にうれしかったです。
そんなあたたかさに包まれて、4月3日、岡山空港から発ちました。
airplane01.jpg
今回のフライトは、まぁ大変で
「岡山」—-「上海」—-「ロサンゼルス」—-「バンクーバー」
という流れ。
なんと待ち時間合わせ合計23時間40分。
一番安い航空券を買ったので仕方がなかったのです。
上海までは約2時間の旅でした。
今まで岡山空港を利用したことがなかったのですが、かわいい空港でした。
母に見送ってもらいました。
服をかなり着重ねしていたので、暑かったです。
岡山空港の次に上海の空港を見ると、ちょっとカルチャーショックというか、上海の空港は規模が違いました。
空港チケットに記載されている搭乗口が本来の搭乗口と違うというハプニングもありましたが(よくあるそう)、
なんとか飛行機に乗れ、次はロサンゼルスへ。
ここの12時間のフライトがしんどかったです。
機内が暗くなっても、おばちゃんたちが中国語でペラペラ喋ってるし、
赤ちゃんめっちゃ自由にハイハイし回ってるし(なぜかぼくのスリッパを知らぬ間に移動された)、
子どもがすごい咳こんでるしで、なかなか寝ることもできなかったです。
あと、エコノミー症候群だけは避けたかったので、何度も機内のトイレでストレッチをしました。
そんなこんなで、でもロサンゼルスに無事着きました。
airplane02.jpg
ここでは岡山空港で預けたバックを回収して、再度チェックインしなければならず、
けっこう時間をとられたのですが、出発までに4時間くらいあったので、クリア。
前までは中国東方航空を利用していたのですが、ここでアラスカ航空に切り替えで、
バッグの重量やサイズの規定も変わるのかと思い心配していたのですが、
(事前にネットでチェックすると1つ目からお金を取るようになっていた)
そのまま通してくれました。ラッキー。
ロサンゼルス空港ももちろん大きいので、途中インフォメーションのおばあちゃんに
「アラスカ航空のところに行きたいんだけど」と聞いたら丁寧に案内してくれたのだけど、
ぼくはなぜかおばあちゃんに「Thanks, sir.」と最後に言ってしまって申し訳なかったです。
ほんと恥ずかしいです。
そして無事ゲートに着き、飛行機の待ち時間の間に映画「リトル・ダンサー」をiPadで見ていたのですが、
3回泣いてしまって、こちらも恥ずかしかったです。すばらしい映画ですね。改めてそう思いました。
そうしてロスを発ち、やっとの思いでバンクーバーに。
airplane03.jpg
到着すると、雨がざあざあ降っていました。
とりあえず、今までの「ちゃんと飛行機乗り継げるかなぁ」という緊張がやっと消えた気がして、ほっとしました。
そして移民局に行き、無事ビザもいただきました。(めっちゃ人が並んでいて1時間くらい待ったけど)
預けたバッグも無事に届いていました。(ダサいシールを貼っていたので、一目瞭然。すぐに見つかりました。)
なんだかんだで、フライトで何が一番辛かったかというと、歯ブラシを手持ちバッグに入れてなかったことでしょうか。
途中から、歯を磨きたい気持ちでいっぱいでした笑 口が臭うんじゃないかと、気が気でなりませんでした笑
そしてそして、無事にシェアハウスに到着。
日本にいる間にネットで探していたので、正直不安もあったのですが、
もらっていた写真どおりの家で安心しました。
カナダ初めてのご飯はテイクアウトの寿司でした。めっちゃ日本(笑)。
美味しかったです。
日本にいる間お世話になった方々、本当にありがとうございました。
いちいち「行ってきます」というのは恥ずかしいので、今回は友達の皆さんにメールでお知らせなどはしませんでした。
なのでこの場で、無事に着いたことの報告をさせていただきます
そして、良ろしければ、これからもどうぞよろしくお願い致します。
山本、がんばりますので。
とりあえず時差のせいか、朝早くに起きてしまったのでここまでを纏めておきます。
家のことはまたの機会にでも紹介できればと思います。
ではまた。
(そういえば、なぜか年金手帳がバックに入っていて、軽くショックを受けました。まったく要らない、、。)

 - おもいで。