やまもとひろきのおもいで貯蓄。

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2組のレズビアンカップルとぼく

   

先日、岡山でナイトがありまして。
たくさんのゲイとレズビアンが小さなハコにpackedになって集まっていた。
ぼくは特にゲイにもレズビアンにも知り合いがいないので(孤独w)、
途中に行われるショウだけ見て帰ろうと思っていたのだが、
そんな中、2組のレズビアンカップルとお話をする機会に恵まれた。
実はレズビアンの人と話すのは25年の人生の中でハジメテ。
そもそも「Queer As Folk」というゲイの日常を描いた好きなテレビ番組があって、
その中で出てくるレズビアンカップルがぼくにとっての唯一の「レズビアン」だったから、
実際に話をしてみると興味深いものがあった。
一組は24歳の女性と39歳のカップル。
エレベーターに乗ったときにたまたま一緒で声をかけてくれた。
「(あなたも)5階ですよね?(=ゲイですよね?)」って。
お酒を飲んでいてすでにハイな感じだったので、普段から明らかにテンションが低いぼくと噛み合わないけど話して大丈夫かなぁ、と思ったけど、そんなことを気にもせずに楽しそうに話しかけ続けてくれて嬉しかった。
エレベーターを降りた後も、一人のぼくにわざと付き合ってくれるかのように、ぼくの両脇に座ってくれていろいろと話を聞かせてくれた。(使う機会ないのにコンドームもくれた。。笑)
二人は付き合って3ヶ月目、とか、中距離恋愛でなかなか会えない、とか、
あんまり彼女が大好きだって言ってくれない、とか、当たり前のことばかりだった。明け透けにセックスの話が出てきて少し驚いたけど、それも考えてみれば当たり前のことだった。
何が言いたいかというと、
普段見かけない「当たり前」がそこに在った、ということ。
間違いなく新鮮だな、と思った。
「同棲はしないんですか?」と尋ねると、
「セックスレスになるのがちょっと怖い。」と言われ、なんだか可愛くて可笑しかった。
話しをしている中でも時折二人が見つめ合う仕草をしていて、
なんだかぼくはそれを見るだけで幸せな気持ちになった。
あ、よいカップルだな、と思った。
そんな中、ショウが始まって会場にいた人たちがステージに釘付けになっていた。
ぼくもそんな人たちの背中を後ろから眺めながら、背伸びをして会場の奥を見ようとしたけどあんまり見えなかったので、さっき話していた彼女たちと一緒に行儀悪いと思いつつソファの上に立ち上がった。
ちょうどモーニング娘。の曲で踊っていたドラッグクイーンの人たちを見つめた。楽しそうだなー、と思った。
ショウが順調に進む中で、ぼくはとなりにいたもう一組の若いレズビアンカップルとも話をする機会に恵まれた。
一人はボーイッシュスタイルでぼくの台湾人の友人に似ていた。
(きっとその友人の子もレズビアンなんだろうなぁと前から思っていたけど、確信に変わった。)
この子の他にもこういうボーイッシュな感じのレズビアンの子が何人かいて、
これが現代のアジアンレズビアンスタイルなんだろうかと思ったりもした。
もう一人は幼げな印象が強い少女。
年齢を聞いてみると、二人とも20歳。
で、付き合ってなんと3年。
驚。
「押しが強い人が好きなんです。」と幼げな彼女。
その彼女を押しに押したボーイッシュの彼女は本当にその子が大好きみたいで、
見てて気持ちがいいくらい好きの度合いが強かった。
彼女たちは二人でステージを見ながら、膝の上に座ったり、向かい合って笑ったり。時折言葉を交わしたり。
純粋に二人ともかわいいな、と思うと同時にそれを見て、なんでもないことなんだよなぁ、と思いながら、
うらやましく思ったりした。
結局、たった1時間ぐらいしか会場にいなかったのだけど、
レズビアンだろうが、ゲイだろうが、ヘテロセクシャルだろうが、
恋愛をしている人は本当に美しいと改めて思った。
どんな人でもキラキラになれる。それは彼女たちを見て確信した。
二人だけの世界を築いていく素晴らしさみたいなものを肌で感じた。
ぼくは海外から帰ってきてからずっと「今はまともな恋愛は多分できないのだろう」的な感覚に陥っていたので、
いい意味で彼女たちは刺激的だった。いかにも普通なカップルだったから。
普通が特別を創るんだなぁと思った。
やっぱり人間はいつだって恋をすべきだと思う。
恋人が要らない、っていう人もいるし、セックスフレンドだけでいい、
っていう人もそりゃあ世の中いるけど。
「恋人」っていいもんなんだよ、最高なんだよ、と彼女たちが改めて教えてくれた。
(仕事が忙しいから恋愛がしない、っていう人はぼくから見るとなんか違う人。
宇多田ヒカルさんも本の中で言ってたけど、仕事と恋愛は比較の対象にならないから。)
やっぱり恋がなきゃ、きっと人生なんてどこかつまらないものになってしまう。
ぼくは今回、そう思えた。
恋愛の泉の中で湧き出す感情って、無茶苦茶ハッピーなものだったり、
人に言えないくらいどうしようもないくらい無様なものもあるけど、その中でしか学べないことが山のようにあって、
それは恋をしようとした人だけが自分の糧にできる。
出会いがあれば別れもあるから、恋をすると辛いことも多いけど
今の自分はそれから逃げてるんだなー、とも改めて思わされた。弱虫。
だから、何が言いたいのかといいますと、
素直に、恋をしたいなぁ、と思いました。
ただ、それだけ。
やっぱりぼくは人ごみの中で踊るよりも、こうやって音楽を聴きながら会話を楽しむ方が好きみたい。
本当の名前も知らない4人の女性に感謝。
この場で、ありがとう、と言わせていただきます。
駄文でした。
ではまた。

 - おもいで。